英語のコミュニケーションについていけない人が抱える共通点と解決方法

コミュニケーション地蔵とは…

筆者の造語。複数人とのコミュニケーションにおいて、言いたいことを整理していたり、相手の話についていくのが精一杯で、無言になり、まるで悟りを開いたのではと思われるほど、コミュニケーションから精神が乖離してしまう状態のことを指します。

英語のコミュニケーションについていけない

外国の方や、帰国子女の方たちと複数でコミュニケーションを取る時に、話についていけない時ってありませんか?

例えば、会話が始まって最初の方は会話に意識が向いているので、

「よし。もし私に話が振られたら、こんな風に答えようかな。」

と意気込んでいたのも束の間。

「あれ、いつのまにか全然違う話題になってるよ。結局今は何を話しているんだっけ?」

こんな状況になったり、

(あれ?よく分からなかったけど、みんな笑ってる。今のがジョークだったのかなぁ。とりあえず自分も流れに合わせて…)

「あは、あははは…。」

コミュニケーションの輪に入れてない感覚。

英語を話す機会が多い人は、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

お酒の席や、知り合いと話す時ならノリや雰囲気でなんとかなるかもしれませんね。

しかし、ビジネスシーンや学会などの場面でそのような態度を取ると信用を失ってしまう恐れがあります。

実は英語のコミュニケーションで、会話についていけなくなる多くの方には共通点があります。

今回はその共通点と、解決方法についてご説明します。

帰国子女だらけの環境でコミュニケーション地蔵になった筆者談

実は上記の例は、私の過去の経験が元になっています。

当時私はニュージランドに1年間留学をして、英検準1級、TOEIC780点を取得。

「まぁ英語は話せる」部類と自負していました。

しかし大学入学後、帰国子女だらけのクラスに編成されて、授業中はコミュニケーション地蔵に。

また詳しい話は別の投稿でご説明しますが、帰国子女の話すスピード感、テンポ、雰囲気に完全にやられたわけであります。

英語のコミュニケーションに乗り遅れてしまう人に共通点のとは

さて本題に戻ります。

英語のコミュニケーションについていけない人に共通する点、それはコミュニケーションを点で捉えていることです。

どのようなことかというと、英語の音という点に焦点を当ててコミュニケーションをとっている傾向があるということです。

その結果、それがコミュニケーションについていけない、大きな原因になっています。

例えば、資格試験で必要になるリスニング力。典型的なコミュニケーションを点で捉える例です。

TOEICの受講経験がある人は、リスニングパートで、「時間や曜日が出てきたときは要注意!必ず聞き逃さないこと!」なんて対策方法を、参考書で見かけたことや実践したことはありませんか?

我々が通ってきた大学受験も同じですね。

英語を聴く時に、もし試験のように聴く癖がついていると、それは確実にコミュニケーションを点で捉えています。

当たり前なのですが、そんな試験のような状況は実際のコミュニケーションでは起こりません。

もし部分的なことを聞き逃したら聞く、それが当たり前なんです。

そしてコミュニケーションにおいて大事なことは点ではなく、線。

話の主題と、語り手ごとの主張、リーズニングです。

「大枠を正しく理解する」、この点に焦点を当てて学習をすることが、課題解決において重要になります。

線でコミュニケーションをとれることができるようになれば、コミュニケーションで乗り遅れることは大幅になくなります。

また、自分の発言も「それってどいゆうことですか?」なんて聞かれず、着実に相手に伝わるようになるでしょう。

今までの勉強法を一旦忘れて、コミュニケーションの要点を掴むトレーニングを積み重ねる

「点」と「線」のコミュニケーション。

この違いを理解せずに、今まで通りTED TALKや、お気に入りの映画を音読しても、なかなか効果は出にくいでしょう。

では具体的にどうやって、コミュニケーションを線で捉えることができるようになるのでしょうか。

解決方法になりうるものは多々ありますが、最適な解決方法は英語の論理構造を理解することです。

具体的に、説明していきましょう。

英語の論理構造を理解する

コミュニケーション中の対話を大きく分類すると、「主張」「理由・説明」の2つに分かれます。

コミュニケーションについていけなくなる多くの場合は、語り手が「理由・説明」を語っているケース。

基本的に言いたいことってシンプルなんです。

「理由・説明」の部分が長くなって、結局何を言いたいかわからなくなる。

価値観や背景知識が違うから、聞いてても語り手と同じ結論を導き出すことは難しいです。

ここで早まって、「あぁつまりこういうことかな?」と、感覚を元に会話を切り出すと、相手の顔に「?」が浮かびます。
「なんだ、○○さんは分かってくれなかったのか。(この程度もわからない人だったか)」と一瞬で信頼を失うこともありえますね。

ではどうやって、対策するのか。

トレーニングとして必要になることは、よく参考書やブログで取り上げられている、シャドーイングやオーバーラッピングではありません。

「多読」と「要約」の2つです。

「多読」「要約」で英語の論理構造を体で覚える

「多読」は英語の論理構造を体に覚えさせるトレーニング「要約」は断片的な情報の中で重要事項に焦点を当てるトレーニングです。

英語は10冊ほど本を読めば、どれも同じように論理展開がおこなわれていることに気づきます。

英語の論理展開を体で感覚として覚えることで、会話の流れが予想でき、線で捉えることができるようになります。

ちなみに「多読」は、AMAZONが出しているLEXILE指数を基準に、自分の英語レベルより50-100前後低い指数の本を中心におこなうといいでしょう。

低いレベルにする理由は、適度に知らない語彙が出てくる程度の文章が、脳にちょうどよいストレスを与えるからです。

ストレスが弱すぎても、強すぎても継続して学習することは困難なので。

LEXILE指数を測定するためには、以下のリンクより上から例文を読んでいきます。

詰まることなく読めるまでがあなたのおよその英語力になります。

AMAZON LEXILE指数サンプルテキスト

 

こんな感じの、ウェブサイトにLEXILE指数200から1600までの例文がずらーと並んでいます。

だいたいTOEICに換算すると、200が0点。

満点495点をコンスタントに取れる人は、1300前後のLEXIlE指数です。

本が決まったら、わからない単語は飛ばして一気に読み進める。

1ヶ月に1冊のペースでは少し遅いです。最初は2週間に1冊のペースを目指し、1週間に1冊は通勤中に読み終えるようにしましょう。

わからない単語は、余力がある時にでもさっと調べる程度でいいでしょう。

「英語の本に抵抗がある!」と言う場合は、日本語に翻訳されたもので、一度内容を理解してから読み進めるといいでしょう。

ちなみにTOEIC READINGが400-450点を平均的に取れる場合、「七つの習慣」や「思考を現実化する」など有名な本がLEXILE指数で該当します。

自分の興味関心をベースに、英語の文章に慣れることから始めても良いかもしれませんね。

「要約」で重要な英語表現だけを読む力をつける

「多読」と並行して行うことは「要約」です。

要約とは「文章などの要点をとりまとめること。」とあるように、会話の要点だけを掴むことです。

具体的なトレーニングは、論文やニュース記事、プレゼンテーションなどをインプットした後に、その内容をオリジナルのものの10分の1程度の容量で書き出すという作業です。

BBCやCNNといったNEWS記事をピックアップしてもいいです。

もしくは、TED TALKなど動画教材を使うのもいいでしょう。

重要なことは、書き出した内容を必ず1日おいて再度チェックすること。

自分が必死に書き出した文章は、どうしても肯定的に捉えてしまうものです。1日置くことで、より客観的に自分の文章を見返すことができます。

または、英語を運用できる人にチェックしてもらい、フィードバックを受けることも重要です。

英語中級者以上になると、インプット以上にアウトプット内容の振り返りが重要になります。

フィードバックを他者から受けること、論点の抜け落ちをチェックしてもらい、再度修正する。

英語学習に置けるPDCAサイクルを回していきます。

その過程で、より自分に必要な実践的な英語表現を学ぶことができますね。

やってはいけないことは、「あぁ、なんとなくこーゆことを言ってるんだろうな。」と頭の中で思って終わりというパターンです。

解像度の低い推測が定着してしまうと、コミュニケーションにおいてもその弊害が出てきます。

相手が伝えたいことを間違って解釈したことがわかった時の、信頼を失う速度は早いですよ。

「あ、この人には英語では何言っても分からないだろうな。」

無意識のうちに人間関係の格差が生まれます。

仮に帰国子女の部下がいる方でしたら、いっそ解像度の低い解釈はやめてしまう方がよほど良い信頼関係が築けます。

最初はどんなに長くなってもいいので、自分が大切だと思うことをピックアップして要約をつくる。

作った後、本当に必要な要点はどこか?を考えて、情報の取捨選択をする。

初めは労力がかかりますが、慣れてくると10分程度の動画なら1分以内にまとめることも容易になってくるでしょう。

上記2つのトレーニングは、英語力だけではなく、日本語における情報処理スピードも格段にはやめてくれます。

まとめ:線でコミュニケーションを捉える英語学習に焦点を当てる

コミュニケーションが深くなるほど、線で捉えることの重要性は高まります。

相手の「伝えたいことは何か」に焦点を当てて、コミュニケーションを線で捉えられるようにする。

そうすると自然と聞く姿勢が変わり、発言する内容の質も変わり、結果として信頼関係を築けるようになります。

ある程度英語ができる、あなたがやるべきことは英単語帳ではありません。

文法書でもありません。英語の持つ言語の特性を、身体で覚えることです。

この投稿であなたの課題が少しでも改善できれば、幸いです。

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1 Comment
  1. […] 以前の投稿で書いたように、筆者は自分以外は帰国子女という環境の大学時代を過ごしました。 […]

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