リスニング力を伸ばすために英語の「母音」を習得しよう Part5

リスニング力を伸ばすために英語の「母音」を習得しよう

「英語は『ア』の音が多すぎて訳わからない…」

[ match ] と [ much ]、[ boat ] [ bought ] など、日本語話者からすると全く同じ発音に聴こえる単語が英語にはいくつもあります。

理由はシンプルで、英語の方が日本語よりも母音の数が多いことが原因です。日本語では一音で表せることができる「ア」は、英語では [ ʌ ] が一番近い音です。[ æ ] の音や、 弱母音の [ ə ] の音は、日本語では存在しない音なのです。

今回は「英語の母音」について、舌の位置のイメージ図とともに紹介していきます。

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リスニング力を伸ばすために英語の「母音」を習得しよう

英語母音と日本語母音の違いを理解しよう

同じ音程で「アイウエオ」と発音した時に、それぞれの音を区別することができるのはなぜでしょう? それは5つの母音それぞれの「音色」が違うためです。例えば「ド」の音をギター、フルート、サックスで鳴らしても、違いがわかりますよね。

母音の音色の違いは3つの要素によって生まれます。「舌のどの部分が高く持ち上げられているか」「持ち上げられている部分の高さはどれくらいか」「唇の形はどうなっているか」以上の3点が組み合わさることで、母音の音色が変わります。

試しに「イーアーイーアー」と繰り返し言ってみてください。「イー」の時は上の奥歯に舌が当たっていて、「アー」の時は舌が歯から離れているのがわかると思います。

英語と日本語の舌の高さと位置を理解しよう

下の図は日本語と英語の母音について、舌のどの辺りが持ち上がっているかを図式的に表したものです。

この図を見ると [ iː ] の音が日本語の「イ」と発音が近いことや、[ e ] の発音は日本語の「エ」よりも舌が下がるということがわかります。

この図を覚える必要は全くありませんが、イメージとして舌の位置が音声によって変わることを理解しておくと、音声を再現する時に役に立ちます。

英語母音の発音記号を習得しよう

私たちは英単語を調べる時に、単語に意味ばかりに目がいってしまい発音記号に注意を払うことが少ないです。しかし、正しくリスニングする力とスピーキングで伝える力を養うためには、発音記号の理解が不可欠です。

例えば発音記号を理解せずに、[ hat ] [ hut ] [ hot ] という単語を理解しても全て「ハット」と発音してしまい、相手に通じません。正しい発音記号(上記の例の場合、[ hæt ] [ hʌt ] [ hat ] )を身につけることで、スピーキングだけでなく細かなニュアンスを区別することができるリスニング力も養うことができます。

発音記号の練習問題1 – iː / i / e / æ / ʌ / aː

以下の単語を発音記号通りに発音してみましょう。

[ iː ] – sea [ siː ] / bead [ biːd ] / seat [ siːt ]
[ i ] – bid [ bid ] / kick [ kik ] / sit [ sit ]
[ e ] – bed [ bed ] / said [ sed ] / set [ set ]
[ æ ] – hat [ hæt ] / bad [ bæd ] / mad [ mæd ]
[ ʌ ] – hut [ hʌt ] / bud [ bʌd ] / cut [ kʌt ]
[ aː ] – calm [ caːm ] / palm [ paːm ] / box [ baːks ]

意外と難しい音が [ i ] の音です。[ iː ] に比べて舌の位置が下がることで、「エ」に近い発音になります。舌の位置をあげすぎると [ iː ] と混合した音、下げすぎると「エ」と混合した音になるので注意しましょう。

発音記号の練習問題2 – aɚ / ɔː / ɔɚ / u / uː

以下の単語を発音記号通りに発音してみましょう。

[ aɚ ] – are [ aɚ ] / bar [ baɚ ] / march [ maɚtʃ ]
[ ɔː ] – bought [ bɔːt ] / cause [ kɔːz ] / lawn [ lɔːn ]
[ ɔɚ ] – born [ bɔɚn ] / board [ bɔɚd ] / hourse [ hɔɚs ]
[ u ] – put [ put ] / pull [ pul ] / wood [ wud ]
[ uː ] – pool [ puːl ] / do [ duː ] / group [ gruːp ]

日本語話者が苦手な [ r ] の音が出てきました。[ r ] の音は、舌先で喉の奥を触イメージで「アー」と発音すると意外とすんなり発音できます。(私はよくのどちんこを触るイメージと教えます)

[ aɚ ] の音も同じように、「アー」という声を出しながら舌で喉の奥を触るように、舌をスライドさせると発音することが可能です。

発音記号の練習問題3 – ɚː / ɚ / ə

以下の単語を発音記号通りに発音してみましょう。

[ ɚː ] – bird [ bɚːd ] / serve [ sɚːv ] / word [ wɚːd ]
[ ɚ ] – mother [ mʌðɚ ] / grammar [ græmɚ ] / surprise [ sɚpraiz ]
[ ə ] – about [ əbaut ] / obtain [ əbtein ] / support [ səpɔɚt ]

慣れるまで大変なのが弱母音 [ ə ] です。英語ではSchwa(シュワ)と言います。

具体的な音の出し方は「ア」の音と「ウ」の音の中間に舌を置き、口をリラックスした状態で短く「ァ」と歯切れよく発音します。

もう一点気をつける音が [ ɚː ] の音です。練習問題2で発音した[ aɚ ] の音と混合してしまうケースが多いので注意しましょう。音を出す時の舌の位置が違うので以下の例文を、舌の位置を意識しながら発音してみてください。

発音記号の練習問題 Extra – [ ɚː ] の音と [ aɚ ] の音の違い

以下の単語を発音記号通りに発音してみましょう。

a. heart [ haɚt ] – hurt [ hɚːt ]
b. bard [ baɚd ] – bird [ bɚːd ]
c. card [ kaɚd ] – curd [ kɚːd ]
d. dart [ daɚt ] – dirt [ dɚːt ]

英語の母音 まとめ

母音の発音は意外と見落とされがち

日本語話者にとって難しい英語の発音の代表として、[ r ] [ l ]や [ s ] [ ʃ ] などがあります。 日常会話でも課題を顕著に感じることが多いので、多くの人が苦手な発音の習得に焦点をあてています。

一方で英語の母音に関してはあまり注意が払われていません。「日本語と同じ感覚で話せば大丈夫」「適当に話せば大丈夫」という錯覚を起させるような教材や参考書も見かけます。

学習者の価値観次第だとは思いますが、私は発音は母音から徹底的に習得することをオススメしています。母音だけの習得ならば早い人なら1日もあれば習得可能で、その後の学習効率も高まることが期待されるためです。

またコミュニケーションにおいても、正しく発音ができていると気持ちよく会話が流れます。少しでも発音に不安な点があれば、最初から学習してみるのもいいかもしれませんね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。次は「英語の子音」についてまとめていきます。

英語力に伸び悩んでいる方は以下の記事をぜひ参考にしてくださいね。

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