IELTSライティングの採点基準の一つ「Coherence and Cohesion(内容の一貫性)」
「何となく分かるけど、具体的にどうすればいいかわからない」
今回はそんな方に向けて、「Coherence and Cohesion」の対策方法を紹介します。
「Coherence and Cohesion(内容の一貫性)」とは?
ポイント① 論理的な構成:
主張が論理的に構成されているかどうか
ポイント② 文章の流れ:
文章と文章の繋がりは適切であるかどうか
もっと簡単にすると、読み手が「スラスラ文章が読めて、スムーズに理解できる」ことが問われます。
「Coherence and Cohesion」の採点基準
高いバンドスコアを取得するためには、採点基準を理解することが必須ですね。以下が、IELTSが公表しているバンドスコアのルーブリックになります。
分かりやすくするために、日本語で簡易的なバージョンを作成してみました。こちらも参考にしてください。
重要なので、もう一度だけ書いておきますね。バンドスコア5以下は目標の参考にならないと思うので、割愛します。
「Coherence and Cohesion(内容の一貫性)」の採点基準
スコア9:
・自然な形で文章がまとまっている
・段落が巧みに構成されている
スコア8:
・情報と主張を論理的に展開している
・文章がまとまっている
・段落が適切かつ十分に構成されている
スコア7:
・情報と主張を論理的に構成している
・過度、または過少なケースもあるが文章がまとまっている
スコア6:
・情報と主張をまとめようとしている
・文章をまとめるための語彙を使用しているが、誤っている、または機械的
・適切、または明確に例文を用いれないことがある
バンド5以下省略
「文章をまとめる語彙」というのは英語で「Linking Words」と言われます。”However” や “Therefore” などの文章をつなげて、まとめる役割を持つ語彙のことです。
「内容がまとまっている」という表現は、文章と文章の繋がり。または、文章のパートごとの繋がりが関連している状態を指します。
「Coherence and Cohesion」の具体的な対策方法
対策方法として一番効率的なことは、文章構成の「型」を覚えることです。
「型」を覚えるために、繰り返しトピックを書き出しましょう。書き出した内容は、英語ネイティブにフィードバックしてもらうことも忘れずに。フィードバックの過程で、新しい語彙や表現方法を学ぶことができます。
ちなみにフィードバックは英語ネイティブにもらうのが、個人的にはいいと思います。というのも。細かいニュアンスの違いを指摘してくれるためです。
ライティングの文章の「型」
「型」は大きく分けて4つのパートに分かれます。「導入」「主張」「想定できる反論」「結論」の順で、文章を構成すると内容がまとまります。
ライティング文章の4つのパート
① 導入:
・質問文の要約と簡潔な主張の展開
② 主張:
・主張を正当化するための文章
③ 想定できる反論
・②の主張をした時に反論してくる場合の打ち消し
④ 結論
・これまでの主張のまとめ
この4つだけです。日本語の小論文と同じですね。
よりイメージがわくように、具体例と一緒にみてみましょう。
ライティングの「型」を当てはめた具体例
質問:
Employers should give longer holidays to employees to encourage them to do their job well. Do you agree?
導入:
I partly agree with the above statement that employers should give longer holidays to employees to increase productivity.
主張:
Longer holidays are definitely helpful for employees to achieve work-life balance.
想定できる反論:
It has also been observed that when employees are away from work for long periods of time, they build resistance to coming back to work.
結論:
An employer must find out what drives each employee and try to find a balanced solution to building a great workplace.
※ あくまでトピックセンテンスのみを抜き出した状態です
「Coherence and Cohesion」で高スコアを取るコツ
ライティングのコツは3つあります。「一つの段落に一つの論点」「段落の最初の文はシンプルにまとめる」「文章の繋がりを意識する」です。
一つの段落に一つの論点
パラグラフ(段落)は、一つの主張をまとめるポイントとして活用しましょう。
論点が明確になるので、読み手はメッセージを理解しやすくなります。
段落の最初の文はシンプルにまとめる
段落の最初の一文を「トピック・センテンス」と言います。
明確なトピック・センテンスを書き出すことで、その段落で伝えたいメッセージの要点が分かりやすくなります。
文章の繋がりを意識する
「Linking Words」を活用して、文章の繋がりと関連性を高めましょう。
Linking Wordsとは「Conjunction(接続詞)」や、「Connectors(接続詞と同じ性質を持つ語句)」のことです。
幅広い種類のLinking Wordsを適切に活用しましょう。
ブリティッシュ・カウンシルが動画説明を参考にしよう
IELTSが公表している「Coherence and Cohesion」に関する説明動画は一度みておくといいでしょう。
簡潔にどんな対策をすれば良いかを説明してくれているので、参考になると思います。
「Coherence and Cohesion」対策 まとめ
フィードバック→改善のサイクルを高速で回そう
英語のライティングは日本語の小論文と同じです。頭では理解しているつもりでも、実際に書いてみると思ったようには書けません。
そうです。ライティングはアウトプットを繰り返す過程で、自然に「型」が身につくのです。
そして適切な「型」を学ぶためには、ネイティブからのフィードバックは重要です。「ライティング」「フィードバック」「改善」の3つのサイクルを繰り返して、一歩づつライティングのスキルを伸ばす必要があります。
一度ライティングの「型」を覚えると、読解力が上がり、スピーキングも上達します。
もちろん、楽ではありません。それでも、やり続けることで着実にスキルは伸びていきます。頑張ってくださいね!
最後まで読んでくれてありがとうございました。
以下の記事は、IELTS対策に関するものなので参考にしてください。
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