この記事では、IELTSのスピーキングパートについての解説と、各タスクについての具体的な勉強方法を紹介しています。
実際にIELTSで出されている問題も例文として用いているので、IELTS対策の役に立てば嬉しいです。
情報はIELTSが公式に出版している書籍等からの情報を日本語に訳したものと、海外のウェブサイトから例文等を引用して作成してあります。
試験時間は11分から14分です。パート1が始める前に、簡単な自己紹介も求められます。何を話すのか、事前に準備しておきましょう。
概要については重要なことなので、以下に繰り返しまとめておきますね。
IELTSスピーキングパートの概要
- 試験時間:11分 – 14分
- パート1:日常的な和田に関する質問
- パート2:タスクカードに基づくスピーチ
- パート3:抽象度の高い質問
スピーキングパートの採点基準
ライティングパートと同じように、まずはスピーキングパートの採点基準を理解しましょう。
どんなテストでも採点基準が分からないと対策はできません。必ずどの観点が減点対象になるのかを理解しましょう。
スピーキングは各パートの採点基準は全て共通です。以下に日本語で簡潔に表した採点基準を載せておきますので参考にしてください。
採点基準も重要なので、再度まとめます。
IETLS スピーキングの採点基準▼
- 流暢性と一貫性:
– 分かりやすく流暢に英語を話すことができるか
– 話している内容は首尾一貫しているか - 語彙力:
– 幅広い語彙を効果的かつ適切に使うことができるか
– 分からない単語でも言い換えて説明することができるか
– 難易度の高い語彙を適切に使用する、または使おうと試みることができるか - 文法力:
– 同じ表現ばかりでなく、様々な文法を使いこなすことができるか
– 文法上のミスがないか - 発音:
– クリアで聴き取りやすい英語を話せるか
– 強勢とイントネーションが文脈に適しているか
– 個々の単語を正確に発音できるか
回答の正しさは採点基準に含まれない
採点基準をみるとわかりますが、正しい内容を話さなくても減点はされません。「正しい英語」で、「首尾一貫」して「論理的」な主張ができることが全てです。
IELTSはあくまで英語力を評価するテストであることを理解しておきましょう。
スピーキングの鍵は「発音」
以前紹介したIELTSライティング対策の記事を読んでいたら分かると思うのですが、採点基準は「発音」以外同じです。
主張の「首尾一貫性」「語彙」「文法」の3点は、ライティング対策をする過程で自然と身につくスキルなので、スピーキングパートの対策では「発音」を攻略することが鍵になります。
正しい「発音」「イントネーション」「強勢」で英語を話せるようになることで、評価基準の「流暢性と一貫性」「発音」の項目で高スコアを取得することが可能になります。
IELTSのスピーキングタスクごとの対策方法
パート1:日常的な話題
パート1は日常的な話題についての簡易的な質問に対して答えます。
重要なことは、質問に対して単文で回答しないことです。「どこで」「何を」「どうやって」「いつ」の付加情報を意識的に付け加えて回答しましょう。
パート1で注意する点は2つ。文法的な間違いを見直すことと、スラングを使わないようにすること、です。
質問のトピックは多岐に渡りますが、特に頻出のトピックが4つあります。それぞれ準備しておいて損はないでしょう。
IELTSスピーキングパート1の頻出トピック ▼
- Work:
– What do you do?
– Do you like your job?
– If you had a chance, would you change your job? - Study:
– What do you study?
– Why did you choose that subject?
– What are the main aspects of your subject? - Hometown:
– Where is your hometown?
– What is your hometown like?
– Do you think your hometown is a good place to bring up children? - Home:
– Do you live in a house or a flat?
– Do you plan to live there in the future?
– Do most people lice in houses in your country?
参照: 【絶対出る質問と役立つ表現】
繰り返しになりますが、単文で回答をしないことです。
一つの質問に対して、ストーリー性を持って回答することで採点が高くなります。もちろん文法ミス、発音には注意をしてゆっくり、はっきり回答することが重要です。
パート2:指示された内容を説明する
パート2ではタスクカードという用紙を渡され、用紙に記載されたトピックに沿ってスピーチします。
タスクカードにはスピーチに盛り込まないといけないポイントが3つ書かれています。スピーチの前に1分間メモを取ることができるので、スピーチの順序を整理することが重要になります。
以下が実際のタスクカードに書かれている内容の例です。
考える時間は1分間ありますが、一度も考えたことがないトピックに関しては適切に回答することが難しくなります。
日本語でも日常的に、ストーリー性を持って自分の考えをまとめていくことを心がけましょう。
参照: 【型で乗り切る2分スピーチ】
パート3:抽象的な質問に答える
パート3は「パート2」で話したトピックに関して、より詳細な質問をされて答える必要があります。
主張と理由の繋がりが明確であるか、論点がズレていないか、が重要になります。
トピックは多岐にわたるので全てを対策することは難しいですが、普段から社会問題に対しても「自分ならどう考えるか」と自問することで解答がしやすくなります。
以下がパート3の問題サンプルです。
IELTSスピーキングパート3 サンプル問題▼
- University:
– Is higher education too expensive in your country?
– Should all students pay for their university education?
– What advantages do universities bring to society? - Value:
– What kinds of possessions give status to people in your country?
– Has it always been the same or were different possessions thought of as valuable in the past?
– Why do you think people need to show their status in society? - Love or Dating:
– If you are 35 years old without marriage, do you still waiting for your true love? Why?
– Does getting married mean giving up freedom?
– Is it ok to marry someone with a different religion? - Business:
– In your opinion, do business people have to work long hours?
– How can a small business grow big?
– What skills are required to start a small business?
– What are the impacts of globalization on small and large businesses?
参照: 【問題の答え方とモデルアンサー】
対策方法として、身近な事柄に対する意見を論理的に表現するトレーニングから始めましょう。
「早速サンプル問題から…」とつい思ってしまいますが、焦りは禁物です。なぜなら背景知識がないトピックに無理やり答えるよりも、話しやすいトピックで論理構成の型を覚える方が効率がいいからです。
パート3のトピックは幅広いです。全てのトピックに答えを用意することは難しいので、論理の型を身につける方が高スコアを安定的に取れるようになります。
「考えたことない」は言葉にできない
私たちは頭で考えていないことは表現できません。ましてや、日本語で考えていないことをとっさに英語で表現すると、話せたとしても文法や語彙のミスが目立ちます。
日本語でもいいです。日常的に疑問を持ち、自分の主張を組み立てましょう。
大事なのでもう一度。「自分ならどう考えるか」をロジカルに主張すること。日本語でも常に考えることが高スコア取得のために必要です。
IELTSスピーキング対策の具体的な勉強方法
採点基準をみるとわかる通り、スピーキングとライティング関連性が高いです。論理的に、首尾一貫した主張をするトレーニングに集中しましょう。
勉強方法① 発音習得
英語の正しい発音習得は最重要です。なぜなら発音の観点で高スコアを維持できるだけで、スコアが安定するからです。難しい質問に正しく答えるよりも、確実性が高いですしね。
発音学習の第一歩は「録音」から始めます。自分の話す英語が、実際にはどのように聞こえるのかを受け止めましょう。
発音学習は、基礎的な「強勢」「イントネーション」「音節構造」を第一に理解しましょう。理解できたら、個々の発音記号を学習すると効率がいいです。
独学でも対策可能ですが、英語話者にフィードバックをもらうことが最も効率が良く、正確な英語を身につけることができます。
勉強方法② 身近な質問を書き出す
「スピーキング勉強なのにライティングするの?」と思われるかもしれません。先ほど述べたように、自分で考えていないことは言葉にできないので、身近な質問に対する主張を事前に考えます。
書き出すときは、「主張+理由+エビデンス」のセットで答えることを意識しましょう。例えば以下のような問いに答えてみましょう。
書き出した内容は、発音と同じようにフィードバックをもらうことでより学習効率が高まります。
身近な質問の例 ▼
- What is the most useful book of you?
- Describe the most important decision that you made in your life.
- After school, how do you spend your time usually?
- Where is your favorite place of your city? Why?
- Where do you like to visit with friends?
- Do you prefer having meals at home?
- Magazine, novel, poem, blog, which do you prefer to read?
- Do you like living alone or with room mate?
- Describe whom you respect.
- Big city or small town, which do you prefer to go to college?
- Computers have improved our lives while others think computers have caused problems.
- TV is positive or negative to modern society? Give your choice.
- Which one acts more influence on you newspaper, TV or teachers?
- School uniform should be banned. Give your opinions.
勉強方法③ 書き出した内容を音読
意見を書き出したら、内容を見ないで音読します。うっすらと頭に残っている内容を、実際に言葉にするトレーニングです。
このとき発音学習と同じように、必ず録音しましょう。自分の英語の癖や、文法ミスを客観的に理解することに役立ちます。
勉強方法④ 思ったことを即興で話す
日常生活で疑問に思ったことがあれば大チャンスです。すぐに録音ボタンを押して、英語で自分の考えを話してみましょう。
勉強方法③と同じように、英語の癖、文法ミスを意識して録音した英語を分析しましょう。
勉強方法⑤ 模擬面接を受ける
試験前の1週間は模擬面接を繰り返します。身近な英語話者の方に頼んで、面接官の役をやってもらいましょう。
面接時も忘れてはいけないことは「録音」です。単に模擬面接を繰り返しているだけでは、学習効果はほとんどありません。
必ず振り返りをして、改善点を次の機会に活かしましょう。
IELTSスピーキング対策に参考になる学習サイト
いかに紹介するサイトはどれも英語のものですが、IELTSの模試を受けることができたりするので、対策に役立つと思います。
IELTS Mentor
スピーキングパート全ての質問と模範解答が掲載されているウェブサイトです。
2019年10月現在で、109のスピーキング学習用のセットが配信されています。「何を答えればいいか分からない」という人は、模範解答だけ読んでも価値があります。
BestMyTest
BestMyTestが投稿している記事は一読の価値ありです。
パート3のトピックが51つも掲載されてあります。受けから順番に答えるだけでも非常に役たちます。
IELTS Liz
参考ウェブサイト ▼
ILETS Liz
ライティング対策でも紹介しました。英語で「IELTS」と検索するとトップに出てくるウェブサイトです。
各パートごとのトピックが豊富に掲載されているので、質問に全て答えておくだけでも十分な対策になり得ます。
IELTSスピーキング対策 まとめ
アウトプットスキルはアウトプットでしか身につかない
スピーキング、ライティングは複合的なスキルです。「語彙力」「文法力」「背景知識」があって、初めて成果が出ます。
そしてアウトプットスキルを伸ばす一番効果的な方法は、アウトプットすること。言語は実際に使用することが重要なのです。
上達を感じないでモチベーションが下がるときもあると思います。しかし、それでもアウトプットを続けない限り、英語力は伸びません。
「アウトプット」「フィードバック」「振り返り」「改善」この4つのサイクルを常に回し続けることが、最も効率よく英語力を伸ばす方法です。
スピーキング対策は大変です。それでもこの記事を最後まで読めたあなたならできると思います。
頑張ってください!
IELTSライティング対策は以下の記事を参考にしてください。
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