今回は、英語上級者が更にレベルアップするためにオススメの学習教材と勉強方法を紹介します。
最初に結論を書くと、英語上級者がより英語力を伸ばすために重要なポイントは以下の通り:
- ポイント1:英語を勉強せず「英語で」勉強する
- ポイント2:新しい知識よりも「振り返り」が重要
- ポイント3:自分の弱点を正確に分析する
上記のポイントを考慮した上で、オススメの学習教材を紹介します。英語力に伸び悩んでいる人や、今の勉強方法に疑問を感じている方の課題が解決すれば嬉しい限りです。
それでは詳しく解説していきますね。
- 1. 英語上級者が更にレベルアップするためにオススメの学習教材
- 1.1 本記事における英語上級者の定義
- 1.2 英語上級者が伸び悩む3つの大きな原因
- 1.3 発音改善にオススメの教材
- 1.4 語彙習得にオススメの教材
- 1.5 フレーズ学習にオススメの教材
- 2. まとめ
- 2.1 英語に触れることが当たり前な環境構築を
英語上級者が更にレベルアップするためにオススメの学習教材
本記事における英語上級者の定義
まずは本記事における「英語上級者」が、具体的にどのくらいのレベルなのかを共有しておきます。
本記事では「英語上級者」をCEFRの定義を参考にレベリングしており、CEFRの「B2」または「C1」の定義に該当する人を上級者として想定しています。
以下はそれぞれの定義です:
CEFR C1 | いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文章を作ることができる。 |
CEFR B2 | 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。 |
今まで英語で悩んでいるの割合をみると「B2レベル」の人は特に伸び悩みを感じているケースが多い印象です。「C1」の方はネイティブと遜色がないように感じます!
ちなみに英語試験との換算表は以下の通りです:
あくまで参考程度ですが、TOEICL&Rで「800点以上」あたりの人が上級者にカテゴライズされます。
英語上級者が伸び悩む3つの大きな原因
英語上級者が課題を感じるケースは多々ありますが、本質的な原因を辿ると以下の3つに分けられます:
- 原因1:英語発音
- 原因2:語彙力
- 原因3:フレーズ
正しい英語発音が身についていないと、リスニングとスピーキングに課題感を抱きます。「正しく聴き取れない部分がある」「聞き返されることが多い」場合は、発音改善をすることが重要です。
「言いたいことが出てこない」という課題を抱える場合は、「語彙力」または「フレーズ」が不足しているケースです。運用できる英語表現を増やすことで問題は解決されます。
上記以外にも原因は考えられますが、「コミュニケーション力」や「経験値」など一方通行の学習で改善されるものではないので割愛しますね!
日本人の発音はCEFR A1以下
CEFRを参照して自分の英語力を分類する時に注意するべきことは、CEFRはあくまでヨーロッパで適用されている言語運用指標であるということです。
つまり、言語の起源が英語と全く異なる日本語話者は、CEFRの概念では説明できない領域が含まれているということです。
例えば、発音に関するCEFR A(最も初歩的な学習者)の定義を見てみましょう:
A2 | 話の相手から時々、繰り返しを求められることもあり、 明らかな外国語訛りが見られるものの、大体の場合、 発音は理解できる程度にははっきりとしている。 |
A1 | 非常に限られたレパートリーの、学習・練習済みの単語や言い回しなら、当人の言語を聞き慣れている母 語話者であれば、多少努力すれば理解できる。 |
上記の表を見ると分かるように、日本語話者が英語を話す時に直面する「単語が通じない」や「英語を話しても理解されない」という現象が含まれていません。
これはつまり、ヨーロッパでは英語を学習し始めた人たちは発音の習得で課題を抱えることなく、語彙や言い回しさえ理解できればその音を正しく再現できるということを示しています。
語彙力や理解力は十分すぎるほど高い日本語話者ですが、発音が「測定できないレベル」なのでせっかく持っている高いインプットを適切にアウトプットできていない可能性が高いと言えるでしょう。
発音は言語伝達の基盤となる最も重要な要素なので、自分の英語力の本質的な課題を正しく分析して適切な学習に取り組むことがレベルアップの近道となります。
発音改善にオススメの教材
発音改善にオススメの教材は以下の通りです:
オススメできる理由は、「情報の正確性」と「練習用のフレーズが豊富」な点です。いずれも無料でアクセスできる教材なので、利便性が高いことも特徴です。
教材1:BBC Learning English – Pronunciation
BBCが提供する無料の学習教材で、発音に関する情報が非常に丁寧に解説されています。
「個別の発音」から「音声変化」に至るまで、3分以内の動画で簡潔にまとまっており全ての動画を確認しながら発音学習をしても1週間程度で網羅できます。
教材2:Rachel’s English
Rachel’s EnglishはYouTubeで公開されているチャンネルで、アメリカ英語の音声変化を分かりやすく解説してくれます。
教材が豊富かつ難易度が高いので、やりごたえは十分あります。また日常会話の例を元に音声変化を解説してくれるので、英語のフレーズや語彙を学習できる点もオススメできる点です。
発音を勉強するときは「録音」をして、自分の声と動画の音声を比較しましょう。改善のプロセスが非常に重要です!
語彙習得にオススメの教材
語彙学習にオススメの教材は以下の通りです:
- 教材1:Medium
- 教材2:VOA Learning English
オススメできる理由は、「情報収集に活用できる点」と「カテゴリが多岐にわたる点」です。
教材1:Medium
Mediumは日本でいう「Note」のように、自由に記事を投稿できるプラットフォームです。個人の趣味に関することから、ビジネスに関することまで幅広い題材の記事があるので情報収集に活用できます。
Mediumに関しては以前まとめたものがあるので参考にしてください:
教材2:VOA Learning English
VOA Learning Englishは世界中のニュースを読みながら、語彙の学習ができます。ニュース記事にリスニング音源がついているので、耳からも語彙を学習することができ、かつ語彙の意味を記事内で説明してくれるので、わざわざ辞書を開く必要もありません。
以前まとめた記事があるので参考にしてください:
フレーズ学習にオススメの教材
フレーズ学習にオススメの教材は以下の通りです:
- 教材1:BBC English in A Minute
- 教材2:Netflix・Hulu・Amazon Primeなど
フレーズ学習は、学んだことを実戦ですぐに使う機会がほとんどないので勉強のモチベーションが上がりにくいです。そのため教材は、「サクッと見れる」または「映画やドラマを楽しみながら覚える」観点から考えることがオススメです。
教材1:BBC English in A Minute
「BBC English in A Minute」または「6 Minute English」は、短時間で新しい英語表を学ぶことができる動画シリーズです。
どれも簡潔にかつ分かりやすく動画がまとまっているので、10分以下で気軽に新しい英語表現を学ぶことができます。またトランスクリプトもついているので、発音練習に慣れてきたら、これらの動画を参考にしながらオーバーラッピング やシャドーイングを繰り返しても効果的です。
教材2:Netflix・Hulu・Amazon Primeなど
映画やドラマを見ながら英語フレーズを学ぶことは、リスニング力が一定量ある上級者にはオススメの勉強方法です。
可能であれば字幕を見ながら、定期的にわからない表現を調べて覚えていきましょう。字幕がなくても聞こえた表現を何度もマンブリング(モゴモゴと発音すること)するだけでも学習効果があります。
まとめ
英語に触れることが当たり前な環境構築を
今回のポイントをまとめましょう:
- ポイント1:伸び悩む原因は大きく3つに分かれる
- ポイント2:英語を勉強しないで自然に英語に触れる
言語学習の鍵は「継続」です。使わなくなった途端、英語はどんどん錆びていきます。無理な勉強を続けるのではなく、無理なく英語に自然に触れることのできる環境構築に重点をおきましょう。
特に上級者の場合、勉強した内容がすぐに効果が出るわけではありません。長い目で英語と向き合っていくことが重要です。
今回紹介した教材は、どれも利便性が高くアクセスしやすいものばかりなので、自分のライフ・スタイルに合うかどうか是非試してください。少しでも違和感があったら、すぐに教材の使用をやめてしまっても大丈夫です。
ワークアウトと同じように「辛くても楽しい!」と思えるような、自分にあった教材を見つけると学習が苦痛じゃなくなりますよ!
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