今回は英語の「長母音」と「複合母音」を習得する方法を、動画付きで解説していきます。
以前の記事ではパート1として基本的な「短母音」を解説しました。これから英語の発音を勉強するという人は参考にしてください:
基礎的な母音を習得していれば、「複合母音」の習得はスムーズです。音を出すことも比較的簡単なので、1日から3日程度で全て覚え切ってしまいましょう!
また、本シリーズの動画は全て「BBC」が提供している動画教材から引用しています。英語学習に必要な無料のリソースが豊富に揃っているので、英語学習に役立つと思います:
- 長母音とは
- 長母音1:[ i: ] の出し方
- 長母音2:[ ɔ: ] の出し方
- 長母音3:[ u: ] の出し方
- 複合母音とは
- 複合母音1:[ aɪ ] の出し方
- 複合母音2:[ aʊ ] の出し方
- 複合母音3:[ eɪ ] の出し方
- 複合母音4:[ ɔɪ ] の出し方
- 複合母音5:[ eɚ ] の出し方
- 複合母音6:[ ɪɚ ] の出し方
- 複合母音7:[ ʊɚ ] の出し方
- まとめ
「長母音:Long Vowel」とは
「長母音」とはその名の通り、長い時間発音する必要がある母音のことを指します。発音記号は [ : ] コロンに似た記号が使われ、これを「長母音コロン」と言います。
長母音は、基本的に以下の4種類あります:
ɑ: | Arm | [ άːm ](イギリス英語) |
i: | See | [ síː ] |
ɔ: | Call | [ kˈɔːl ] |
u: | Blue | [ blúː ] |
日本語の「アーイーウーオー」とは少し舌の位置が変わりますが、基本的には同じように発音しても大丈夫です。
「息を出すときのポイント」や「舌の位置」は以下の画像を参考にしてください:
日本語と大きく違いが見られるのは「ア」の音です。
日本語が口の前方で音が解放されるのに比べて、英語の[ a: ] の音は口の後方(喉に近い部分)で解放され、舌の高さも低くなっています。
舌を口の奥に引っ込めるイメージで「アー」と音を出すことを意識してみましょう。
長母音1:[ i: ] の出し方
[ i: ] の音は日本語と比較的に近いポジションで発音されるので、特別に意識を向ける必要はありません。
口の形は横に大きく広げること。舌は若干浮かすこと。この2点のみ、イメージして発音してみてください。
練習問題
- fleece
- sea
- machine
長母音2:[ ɔ: ] の出し方
[ ɔ: ] も日本語とあまり変わりはありません。
口を縦長にして、舌を若干浮かすことを意識して発音しましょう。
練習問題
- thought
- law
- north
- war
長母音3:[ u: ] の出し方
[ u: ] の音も日本語の「ウー」とさほど変わりません。
唇を丸くすぼませて、舌を若干上げておくことだけ意識して発音しましょう。
練習問題
- goose
- tow
- blue
- group
複合母音(二重母音)とは
複合母音(二重母音)とはその名の通り、2つの母音が切れ目なく発音される母音のことを指します。
今回は以下の7種類を学んでいきます:
発音記号 | 単語例 | 単語例の発音記号 |
aɪ | Five | [ fάɪv ] |
aʊ | Now | [ nάʊ ] |
eɪ | Say | [ seɪ ] |
ɔɪ | Join | [ dʒˈɔɪn ] |
eɚ | Where | [ wéɚ ](アメリカ英語) |
ɪɚ | Near | [ níɚ ](アメリカ英語) |
ʊɚ | Pure | [ pjˈʊɚ ](アメリカ英語) |
いずれの音でもポイントは、口の動きを大きくダイナミックに発音することです。
発音に必要な筋肉がつくまで、意識するのが大変だと思いますが、慣れればすぐに習得できるので頑張って身につけましょう!
複合母音1:[ aɪ ] の出し方
[ a ] の音なので、先ほど紹介したように日本語よりも口の後方で音を解放することをイメージしましょう。
一方で [ I ] の音は、口の前方で音を解放する必要がありますので注意してください。[ a ] の音を出したら、そのまま口を横に広げて [ I ] と音を出します。
練習問題
- price
- high
- try
複合母音2:[ aʊ ] の出し方
[ aʊ ] も前述のように、[ a ] の音が解放されるポイントに注意しましょう。
口を開けた状態で [ a ] と音を出してから、唇をすぼめて [ ʊ ] の音をつくります。
練習問題
- mouth
- now
- fowl
複合母音3:[ eɪ ] の出し方
息が解放されるポジションが日本語と近いので、それほど違いを意識する必要はありません。
ポイントとしては日本語よりも口の動きがよりダイナミックに大きくなる点です。意識的に口を横に広げて [ e ] の音を出しましょう。
練習問題
- face
- day
- break
複合母音4:[ ɔɪ ] の出し方
[ ɔɪ ] も日本語の「オイ」と息を出すポジションが近いので、特別意識して発音する必要はありません。
繰り返しになりますが、口を日本語よりもダイナミックに動かすことだけを意識していれば大丈夫でしょう。
練習問題
- choise
- noise
- boy
複合母音5:[ eɚ ] or [ eə ]の出し方
アメリカ英語では [ eɚ ]、イギリス英語では [ eə ] と発音されます。
弱母音なので [ e ] の音を出したら、口を半開きにした状態で曖昧に [ ə ] の音を解放します。
アメリカ英語で発音する場合は、[ e ] の音を出した状態で舌先を喉の奥が触るようにスライドさせてみましょう。舌が上顎に近づく過程で、自然と [ ɚ ] の音に変化します。
練習問題
- square
- fair
- hair
複合母音6:[ ɪɚ ] or [ ɪə ] の出し方
アメリカ英語では [ ɪɚ ]、イギリス英語では [ ɪə ] と発音します。
意識するポイントは、上記で説明した通りです。「イー」と音を出しながら、舌を上顎につけるようなイメージで喉の奥にスライドさせていきましょう。
練習問題
- near
- hear
- weary
複合母音7:[ ʊɚ ] or [ ʊə ] の出し方
[ ʊɚ ] がアメリカ英語、[ ʊə ] がイギリス英語です。
これも上記で紹介したパターンと同じです。「ウー」と音を出しながら、舌を上に持ち上げていきましょう。
練習問題
- tour
- pure
- cure
まとめ
発音は実際にアウトプットする過程で身につけよう
今回勉強したポイントをまとめていきましょう:
- ポイント1:「ア」の音を出す位置に注意しよう
- ポイント2:日本語よりも口の動きを大きく発音する
文章中でも何度か説明しましたが、「長母音」と「複合母音」は日本語と比較的近いポジションで音が出ます。あまり意識しなくても、すぐに習得できるようになるでしょう。
重要なことは、理屈がわかってからの実践です。
ニュース文章や、音読など。小さなことでいいので、今回学んだことを意識しながら発音をすることで、練習で積み重ねた成果がスムーズな英語の習得に貢献します。
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