この記事はこんな人におすすめ:
- 英語を本腰を入れて学ぼうか迷っている人
- これから外資系企業や英語を使う職種に就職、転職しようと思っている人
- 英語の必要性を知りたい人
あくまで英会話事業を運営しているわし個人の考えなので、参考程度に読んでもらえるといいと思う。実際に海外で働いていた観点からも、ビジネスマンの英語の必要性について書いてあるので、読むことで違う角度から英語の必要性について理解してもらえれば嬉しいぞ。
それでは、始めよう。

なぜビジネスマンほど英語を学ぶべきなのか?
英語を学ぶビジネスマンが抱える課題
残念なことに日本に8割以上のビジネスマンにとって英語は学ぶ必要性ははないと言っていい。
なぜかって? 「今あなたは仕事で英語を使っていますか?」という質問をしてみると分かるはずだ。本当に必要かどうかを問われた時に、明確に「YES!」と答えられないということは、必要性はあまり高くないということの裏付けだからね。
一般的な英会話サービスというのは、英語初級者をターゲットにカリキュラムを作成している。既存の英語教材をもとに、よく使われる英語表現や、英語の質問に対する回答を学んでいく。
日本の英語市場は英語初級者が8割以上を占めているので当然初級者向けのサービスの需要が高い。しかし英語初級者向けの英会話サービスを受けた人が、理想とする英語力を手に入れるという例は極端に少ない。(資格取得は「英語習得」と少し話が変わるので別ね)
英語を学習しているのに理想の英語力が身につかないのはなぜだろうか?
それは英語中・上級者になった時に直面する課題を解決する包括的な英語サービスが確立されていないためだ。英語初級者が中・上級者になった時に直面する課題は、英語ができなかったときとは全く別だ。例えば以下のようなことが、英語中・上級者が直面する課題の例だ。
英語中・上級者が直面する課題:
- 英語の単調な表現しかできない
- 英語の会議で積極的に参加できない
- 複数人のネイティブと話すと会話についていけない
- 伝えたいことと、実際に英語で伝えることにギャップがある
- 人を納得させるように英語を話せない
- 周りの日本人からは「英語ができる」と思われているが自分ではそう思っていない
- TOEICが高得点であるが英語を話すことが苦手

日本人の英語習得のボトルネックは「語彙」と「フレーズ」
上記の問題に共通する根本的な要因は何だろうか。それは「語彙」と「フレーズ」不足だ。
日本で大学受験をした私たちが知っている語彙は平均して5,000語と言われている。その5,000語のうち実際のコミュニケーションで自由に使える語彙量は1,000語未満だ。
日本語の語彙量は平均して50,000単語ほどなので、日本語で考えたことを英語で伝えようとするとそこには10倍以上ギャップがうまれる。モヤモヤして当然なのだ。
「英語はシンプルな言語で、表現は単調でシンプルなほどよい」という考え方をよく聞く。実際はどうだろう?
実際は英語はプラクティカル(実用的)ではあるが、決してシンプルでストレートではないのだ。厳しい言い方かもしれないが、単に「語彙力」と「フレーズ」不足なため極端にシンプルに聞こえるのだ。
ここまで聞くと「語彙力」と「フレーズ」を増やしていくことが英語学習に対しての「最適な解」になる。しかし受験時代のように、単語帳をひらいて一つ一つ語彙を覚えていくことは最悪なソルーションだ。
少し話を元にもどそう。わしが考えるビジネスマンほど英語を学ぶべきであるのかという理由についてだ。
英語習得に関する関連記事:

ビジネスマンが英語を学ぶ3つの理由
さっそく結論から書くと、ビジネスマンが英語を学ぶべき理由は以下3点である。
ビジネスマンが英語を学ぶべき3つの理由
- 1. 世界中の最新の知見にアクセス可能
- 2. 前提知識の増加
- 3. 意思決定能力の向上
理由1. 世界中の最新の知見にアクセス可能
人類の知識は全て英語で形成されている。インターネット上に日々新しい知見は集約されていて、全ての議論は英語を軸におこなわれる。つまり英語ができるということは、インターネット上にある最新の知識にアクセスできる権利と持つことと同義なのだ。
こう書くと「Google翻訳を使えば問題がないのでは?」と考えてしまいがちだが、Google翻訳に関しては以下の2点が問題なのだ。
英語に苦手意識があると無意識に英語の情報を避ける
私たちは自分たちが慣れ親しんでいない情報は無意識に避けてしまう。
情報があればGoogle翻訳を活用することで理解することはできるが、英語の情報にアクセスすることが難しい。良質な情報となるとその難易度はさらに高くなる。英語で検索する能力と情報アクセスのトレーニングが必要になるだろう。
情報処理の限界
英語世界にはGoogle翻訳では処理できないほどの情報量が存在している。ツイッターで毎秒ごとに情報が更新されることを想像してみてくれればなんとなく分かるだろうか?
つまり1つ1つを翻訳して読むという作業では時間が圧倒的に足りないのだ。英語をみた時にパッと要点だけを理解できるくらいの負荷でないと、英語を見るだけでストレスに感じてしまうだろう。
以下のブログはGoogle翻訳がいくら発展しても英語が必要になるだろうという考えを詳しく書いたものだ。もし興味があったら読んでるといいかもしれない。
Google翻訳の観点を考察した関連記事:

理由2. 前提知識の増加
英語の情報にアクセスすることができるようになることで、前提知識が当然ながら増える。ネイティブと日本人のコミュニケーションが成立しにくいのは、この前提知識の差が原因の一つである。日常的に触れている情報量が、英語と日本語だと違いすぎるのだ。
本日(*2019年6月28日)IphoneをデザインしたJonathan Ive氏がアップルを退職するというニュースが、英語圏のツイッターで大量につぶやかれた。日本ではおよそ数時間おくれてその事実がやはりツイッターを中心にそしてメディアへ情報が伝達した。ちなみに日本語のツイッターはこんな感じだった。
アップルのデザイン責任者ジョニー・アイブ氏が年内に退職、会社立ち上げへ https://t.co/HcMgyaskWs
— CNET Japan (@cnet_japan) June 27, 2019
情報が日本語に訳されていた数時間に英語世界では何が起こっていたか想像できるだろうか?
何が起こったのかというと、Jonathan Iveのインタビュー記事が数え切れないほど投稿された。彼の哲学や思想について彼との関わりを持っていた人たちが書いたブログが共有され続けたのだ。例えばこんな感じに:
Ian Parker’s old @newyorker story about Jony Ive is one of my favorite technology profiles ever. It’s very much worth rereading today. https://t.co/hJe5QdQEJd
— Nicholas Thompson (@nxthompson) June 27, 2019
つまりどういうことだろう?それは英語でJonathan Iveの情報を得ていた人たちは、簡単にいうと彼をより詳しく知ることができたのである。彼の人間性や、彼がどういう思いで次に始めるデザイン会社を経営していくのか想像を働かせることができたと言ってもいい。例えばこんなのをみても彼の人間性がなんとなくわかるね。
Of course who could forget this one — Sir. Jony Ive’s description of the new Apple Car. pic.twitter.com/AZDRdOwQ22
— Dan Ilic (@danilic) June 27, 2019
1つの事象ですら言語によってこのような差がうまれる。多角的に情報を得ることができればできるほど、私たちがみえる世界はより立体的になっていく。
膨大な情報に瞬時にアクセスできる時代に、立体的に事象をみる重要性がなんとなく分かるだろうか? 私たちは自分が知っている情報のみで世界を認識する傾向があるからね。
理由3. 意思決定能力の向上
アクセスできる「情報の量」と「質」が増えるということは、それだけ適切な判断する材料をあなたが手にすることができるということだ。
例えばJonathan Iveの退職をいち早く知って、彼の思想に共感した人は、彼の新しい会社に人より先に投資ができるかもしれない。
1995年にWindows95が発売される前の話だ。英語でビル・ゲイツの情報を触れていた人たちはマイクロソフトの株を買った。株価の推移を考えると、2000年あたりで資産が10倍以上増えたことは想像できる。
つまり多くの良質な情報を収集して、適切な判断ができる材料が多い人ほどうまくいく「確率」が高まる。そういうことだ。

ビジネスマンの英語の必要性まとめ
本質を忘れて英語を学んでも意味がない
ちなみにこのブログを読んだ人で「よし英語を覚えて成功するぞ!」と考えた人は注意して欲しい。このブログでわしが伝えたかったことはそういった事ではないのだ。
英語は言語だ。ビジネスでは英語は手段でしかない。「お金を稼ぎたい」のなら英語よりもビジネスを学ぼう。それはつまりターゲットのインサイトを正しく読み解く能力と課題に対して本質的なソリューションを提示する力だ。
ビジネスを理解した上で英語ができるようになれば、あなたの市場価値は計り知れないものになる。ちなみにすでにビジネススキルがあって英語習得して転職に有利したい考えている人などは下記のブログはきっと参考になるだろう、読んでみてくれ。
英語習得と海外習得に関連した記事:

最適な英語の「語彙」と「フレーズ」の覚え方は?
仮にあなたが今英語習得しようと、仕事に忙殺されながらなんとか時間をつくって英語学習に励んでいるのなら、少し肩に入れた力を抜いてほしい。
なぜかって? それは疲れた自分の身体にムチを打って無理やり学習してもいつか身体か心が壊れてしまうからだ。
例えば仮に3ヶ月間と期限を決めて一気に学習するのはいいだろう。しかし本当にあなたが求める英語力は3ヶ月で身につくのだろうか?
わしがオーストラリアの企業を辞めて単身中国に渡った時の話だ。その時は中国語の勉強に毎日あけくれた。理論をもとに体系的に学習して、時間があれば現地の中国人とコミュニケーションを取り続けた。
それでも満足に中国が話せると感じたのは半年から1年かかったのだ。ちなみにその時は中国語のライティングは学んでいない。学んでいたらその倍以上は時間が必要だったと思う。
言語は運動と一緒だ。習得する過程に「楽しさ」を見つけて、自分の能力を磨き続けなくてはいけない。3ヶ月間だけテニスを徹底的に練習して、プロのテニスプレイヤーになった人はいないだろう?
辛いと英語学習からは一旦距離をおいて、あなたが好きなことに適度に英語を混ぜていくといいよ。最初の「語彙」と「フレーズ」の話に戻ると、単語帳をみるのではなく自分が好きなことや仕事に関連する英語の情報に触れる過程で新しい英語表現を身につけよう。
最初は1ヶ月に1回でも、1週間に一回でもいい。少しづつあなたの人生の中に英語を加えていこう。そうしたらほら、自然と英語力が伸びていくはずだ。
最後まで読んでくれてありがとうね。あなたの検討を祈るよ。
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