「できることなら英語は極力話したくない…」
突然ですが、そんな風に思うことありませんか?
私は英語に対して苦手意識が強く、特にネイティブの会話の「勢い」だったり「強さ」が苦手で、いつも物怖じしていました。
そんな英語の苦手意識を常に持っていた私が、最近になって「克服できたかもな」と感じる機会が増えてきたので、その克服した方法を紹介しようと思います。
個人の体験ベースですが、この記事で同じように英語の苦手意識がある方が、少しでも救われれば嬉しいです。
英語の苦手意識が一度でも芽生えると英語習得が難しくなる
言語は話者の「心持ち」によって成果が変わります。
たとえ同じくらいの英語力を持つ人が2人いたとしても「できなくてしょうがない!グイグイいくぜ!」と考える人と「あぁ、英語話したくない…英語ができないって思われたくない」と考えている人では、前者の方が習得スピードが早くなり、コミュニケーションの質も高くなります。
私は後者のタイプです。1年間海外留学しても満足のいく英語力は習得できず、ズルズルと英語習得を遠回りしてきました。そんな経験を少し振り返ってみようと思います。
英語の苦手意識は「プライド」から始まった
私が英語に対して苦手意識を持ったきっかけは、高校の時に留学したニュージーランドでの出来事です。その時は留学初日で、クラスの前で自己紹介をした時のことでした。
「サッカーをしています」ということを伝えたかったのに、ある生徒から「なんでサッカーを祈ってるんだい?」と少しからかわたことがきっかけで、英語を話すことが恥ずかしくなり、自信をなくしました。
自分は「英語ができる」と思っていたのですが、英語圏では簡単な表現すら通じません。そこで理想と現実のギャップを埋めるために生まれたのが「自分は英語が苦手だから、できなくて仕方がない」という感覚だと思います。
苦手意識があると英語が下手になる
一度英語に苦手意識を持つと、コミュニケーションが弱腰になります。
例えば、意見を求められる場面で一般論しか述べない。「ん?何かおかしいぞ?」と思うようなことがあっても深く追求しない。声が小さくなる、など。
結果としてコミュニケーションのたびに、英語の苦手意識が強くなっていき英語を話すこと自体が嫌になってしまいました。特に「英語ができる日本人」の前では、あえて下手な発音で話したり、意見があっても黙っていることが多くありました。
話す機会が減り、アウトプットの質が下がると当然のことながら英語力は伸びません。TOIECは900点以上取得していたので「英語ができる人」と周りからは認識されていましたが、英会話は下手になるばかりでした。
いくら話す量を増やしても苦手意識はなくならい
そんな状況に危機感を覚えて、独学で英会話のトレーニングを始めました。同じように英会話を伸ばしたい友人と学校帰りに「Hub」に行き、外国人の人たちと片っ端から話しました。
「英語を話してれば自然にうまくなるだろ…」そう思っていたのですが、実際は1ヶ月続けても期待していた結果は得られませんでした。
確かにたくさん英語を話すことで「英語の自己紹介」と「スモールトーク」はうまくなったと思います。しかし「スモールトーク」が終わってからの会話がぎこちない。意見を求められたりした途端、一気に英語が下手になる感覚がありました。
そんなこんなで英語をいくら話しても、根本にある英語の苦手意識はなくならなかったのです。
私が英語の苦手意識を克服した方法
そんな英語の苦手意識が強かった私が克服できた要因は以下の5つの方法に集約されると思います。
克服した方法 ①:英語の発音を完璧に習得する
まずは英語の発音を完璧にすることです。
話し相手から「は?」とか「パードゥン?」と聞かれると一気に苦手意識が高まりますよね。 私にとっては苦手意識を持ったきっかけでもあるので、その原因を解消することが効果的でした。
今まで英語を話すと聞き返されることが多かったのですが、発音を習得してからは聞き返されることが少なくなり、少し英語に自信がつきました。聞き返されることが少なくなる他にも、発音を習得するとリスニング力も高まります。
発音の習得方法については以前まとめた記事があります。以下を参考にしてください。
克服した方法 ②:英語を教える
英語がある程度できるようになると英語を勉強しても効果はなかなか出ません。そこで効果的なことが「英語を教える」ことです。
もちろん受験英語などの文法知識ではなく、教えるのは英会話です。「Italki(アイトーキ)」のようなサイトで教えることも可能ですし、生徒に教える場面を想像しながら一人で話してみることも効果があります。
実際に教えてみるとわかるのですが、「語彙」「文法」「発音」「聴きやすさ」を注意深く考えながら話す必要があります。また曖昧な理解度では教えることができないので、単なる暗記ではなく正しく英語表現を理解する必要があります。
教える過程で自分の理解不足な英語を学習できるメリットや、英語がより伝わりやすくなるメリットがあります。
「Italki(アイトーキ)」に関する詳細は、以下の記事にまとめてあります。
克服した方法 ③:あえて「ゆっくり」英語を話す
今すぐに実践できる個人的に一番オススメの方法は「あえてゆっくり英語を話す」ことです。
空気を読み過ぎてしまう人にありがちなのが、ネイティブの会話テンポに合わせて、少し無理して自分も早く話してしまうということです。「会話の流れを止めたくない…」という気持ちはわかりますが、そんな場面は一呼吸置いて、内容を整理してから話す方が結果的にコミュニケーションがうまくいきます。
あえてゆっくり自分のペースで話すことで、会話の主導権を得ることができます。また一呼吸おく分、考えを整理することができて相手がより求めている本質的な回答をする機会も増えます。
結果的に「あの人は自分の意見をしっかり持っている」と認識されて、会話に付いていこうと必死だった時よりも相手からの信頼を得られるケースが多くなりました。
克服した方法 ④:相手を「リスペクト」して好意を伝える
相手の考えをリスペクトしてしっかり話を聞くこともオススメの方法です。
さらにオススメなのが、賛同できる部分を「理由をつけて」ストレートに相手に伝えてあげることです。誰でも自分の考えを肯定してくれると嬉しいものですよね。さらに自分が納得できる理由があれば「この人は分かってくれてる!」と好意がわくものです。
相手に好意を持たれるためにはまず自分から。相手が納得できる理由をつたえるためには、相手を尊重し、話をじっくり聞く必要があります。
お互い好意があるだけでビックリするほどコミュニケーションがうまくいきます。
克服した方法 ⑤:じぶんの弱みを相手に知ってもらう
最後に、自分の弱みを開示しておくことが効果的です。
仮にあなたが英語力に自信がないのならば「実は英語力に自信がなくて…」とボソッと気恥ずかしそうに相手に伝えてみてください。そこを起点に相手が共感してくれたり、自分のストーリーを語ってくれると相手との距離がグッと縮まります。
他にも「仕事の悩み」「恋愛」「コミュニケーション」など、文化問わず誰もが似たような悩みを抱えることを、あえて自分から開示することで良好な関係性が築けることが多いです。
一度良好な関係が築けるだけで、英語のコミュニケーションが楽になり「もっとこの人と話したい」という気持ちが生まれることも。そこまで感じたら英語の苦手意識は、ほとんどなくなっています。
まとめ
勉強する以外にも英語で抱える課題を解決する方法はある
私が英語の苦手意識を克服したのは、ネイティブと二人でお酒を飲みにいった時です。
相手の話をしっかりと聞いて、自分の考えをしっかりと返す。気になったところは質問して、賛同できるところは賛同する。今回紹介した方法を無意識に実践していました。
その結果、2人だけの食事が4時間以上続いても「もっと話したい!」とお互いが思うような感覚をもちました。あの時の心地よい雰囲気が、私の苦手意識を取り払ってくれたのだと思います。
一度でも良好なコミュニケーションを経験すると、自然ともう一度「あの境地まで達したい!」と思えるものです。そう感じることができたからこそ、今では積極的に英語でコミュニケーションをとることができます。
英語に限らず苦手意識があると、コツコツ勉強やトレーニングをする人もいるのではないでしょうか。
紹介した方法を見るとわかる通り、私は発音以外は英語勉強はほとんどしていません。重要なことは「コミュニケーションの姿勢」と、アウトプットした英語をフィードバックする「振り返り」です。
課題解決の最適な手段は必ずしも勉強ではないのかもしれませんね。
もし英語で悩んでいることがあれば、教えてください。私でよければ、何かお手伝いさせていただきますので。
メールアドレス:kakuta@solo-language.com
最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、また!
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