英語のビジネスミーティングを成功させるためには前提条件として、
- 参加者が理解できる英語を話す「発音」
- 内容を理解する「語彙力・文法力」
- アジェンダを達成する「課題解決力」
の三点が必要です。
まず大前提として、相手が理解できる言語で話すことはコミュニケーションにおいて必要不可欠です。
「英語を話しているつもり」と自分では思っていても、相手が理解できなければ会話のキャッチボールは成立しません。結果的に、ファシリテーターから質問を振られることも少なくなり発言する機会がほとんどなくなってしまいます。
もう一つ重要なことが、話の要点を正しく理解するための語彙力と文法力です。
「知らない語彙」や「理解できない文法」があるとそれだけで、話の内容を正しく理解することが非常に難しくなります。話の内容が理解ができない場にいると自分にストレスがかかるだけでなく、ミーティングの目標達成に貢献できなくなります。
語彙力はあればあるほど有利なので、日常的にインプットを継続し文章理解力を高めておくことを意識しましょう。
最後に、ミーティングの目標を達成するための課題解決力です。
ミーティングをしているとどうしても話が本題から外れて、本来の目標を達成できないケースがあります。
「そもそもこのミーティングの目的は ◯ ◯ ◯ ですよね?」と、話を本節に戻しつつ、その目標を達成する上で価値のある意見を述べるようにできる姿勢が大切です。
これは英語力ではなく、日頃のマインドセットやロジカル・シンキングの能力を高めることで改善できるので、必ずしも英語力だけが英語ミーティングを成功させるために必要な要素ではないことを覚えておいてください。
価値のある意見が言えれば自然と話す機会が増える
英語のミーティングを成功させるために、どうしても「英語をうまく話せるようにならなければ!」と考えてしまいがちです。
しかし、実際のところは英語がうまく話せたところで、内容のない話しかできない人はミーティングにおいてはあまり価値がありません。
逆に拙い(つたない)英語でも、論理立てて説得力のある主張を述べることができる方がチームの中で価値が高まります。
価値が高まることで周りが「◯ ◯ さんの意見を聞きたい!」と思うようになると、自然と発言の機会が増えます。
発言の機会が増えることで、英語をアウトプットする機会が増えるのでその分だけ英語の上達が早くなります。
一見課題に見える英語力よりも、そのほかの部分で状況を改善できることが多いに考えられるので一旦冷静になって自分の立ち位置を客観的に分析することを定期的に行うと良いでしょう。
意見の価値を高めるためには
前提として、同じ意見を伝えても「誰が」伝えるかによってその内容の価値は変わります。
そのため、まず優先するべきことは伝え方を学ぶよりも「自分は話を聞くに値する人間である」という印象を他者に植え付けるためにビジネスシーンで価値を高めることです。
それを踏まえた上で、より意見の価値を伝えるためには「Argument(論理展開)」の型に沿って主張を述べる必要があります。
自分の意見に対して「なぜそう考えるのか」を伝えた上で、そう考えるに至った具体的な根拠を述べることで、聞き手が納得する主張を伝えることができるようになります。
日常会話ではEvidenceの部分に個人的なストーリーを述べることが多いですが、ビジネスシーンの場合は具体的なデータや前例など、聞き手と同じイメージができる具体性の高い事象を元に説明することでより説得力が増します。
まとめ
「何を」話すかではなく「誰が」話すかがより重要
今回の記事の内容をまとめると、
- 相手が理解できる英語を発音できないとコミュニケーションが成立しない
- 語彙力と文法力の基礎が重要
- 職場での価値が高まれば自然と周りは自分の話を聞くようになる
ビジネスシーンにおける英語のコミュニケーションで抱く課題は、必ずしも英語力が問題とは限りません。
たとえ英語が得意でなくても、周りが価値のある人間だと判断すると自然と意見を求められるようになります。
私たちは他者から自分に対して興味を向けられると、コミュニケーションに自信が自然と湧いてきます。そして、自信が湧くことで、徐々に英語を話すことに対する苦手意識を克服できます。
「本質的な課題は何か」
を追求して、自分の時間をどの課題解決に投入するかを決定するようにすると良いでしょう。